ヨーガ療法とは


ヨーガ療法とは

ヨーガ療法は、インド・マハラシュトラ州ロナワラ市のカイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所で始められました。
古くから伝わる伝統的ヨーガの技法や智慧を科学的に研究し、更に改良を加えることで、身体機能の回復や、心の落ち着きや睡眠などの精神的な健康を向上させる健康法として、疾患を持つ人でも安全に行うことが出来るように作られています。 また健康な方でも、生活習慣の改善や病気の予防、心が安定することによる人間関係の改善など、日常生活に役立てることができます。
最近ではストレス性の疾患、生活習慣病、介護予防やこころの病にも有効であるとする研究報告が増え、 現代医療的治療の補完療法としての効果が期待できるとする研究も増えてきています。

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ヨーガ療法指導の流れ

西洋医学の医師が解剖学や生理学を基に診断を行うように、認定ヨーガ療法士は、ヒマラヤで五千年の永きにわたり伝承されてきた、『人間五蔵説(タイティリーヤ・ウパニシャッド)』と『人間馬車説(カタ・ウパニシャッド)』の人間構造論、及び人間心理の機能を明らかにした「ウパニシャッド聖典」や「ヨーガ・スートラ」等の聖典群を基準とした、人間心理機能論からなる「ヨーガ療法理論」に基づいて、ヨーガ療法指導を行っていきます。

1.YTA(ヨーガ療法アセスメント)

おもに以下のようなアセスメントによりクライエントの心身の状態を見立てていきます。

  • インテーク面接
  • 認定ヨーガ療法士のみが取り扱うアセスメント表(ヨーガ・スートラやバガヴァッド・ギーターなどの聖典を基に作成されたアセスメント表)
  • 西洋心理学における心理検査表(YG性格検査やSTAIなど)

2.YTC(ヨーガ療法カウンセリング)

『いまここ』のカラダや呼吸、ココロを感じ取る。

その日の体調や心の状態に合わせて4つの技法を組み合わせ、その人の持てる力の範囲、その人のペースで行います。心身の感覚を意識することが目的ですので、柔軟性やポーズの完成度にはこだわらず、しょうがいの有無や年齢を問わず行うことができます。カラダや呼吸を意識すると、脳の深部領域が活性化して自律神経が安定し、ストレスホルモンが減少することが報告されています

体操 (Asana)

簡単な動きから、筋力を強化するアイソメトリック(等尺運動)まで様々な技法があります。
仰向けや椅子に座って行うことも出来ますので、体力に自信のない方でも安心して行えます。

呼吸法 (Pranayama)

気分を活性化または鎮静化させるなど、目的に合わせた呼吸法があります。
自律神経のバランスが整い、感情のコントロールに役立てることができます。

リラクゼーション法 (Relaxation)

意識的にカラダの緊張を緩めていく方法です。心が落ち着き、頭がスッキリするなどの効果があります。

瞑想法 (Meditation)

「いまここ」に集中する瞑想や、日常生活やこれまでの経験を振り返る瞑想を行います。
自分自身への理解が深まり、集中力も高まります。

3.CCC(症状変化)

ヨーガ療法アセスメントで行った各データの結果の比較や、クライエントの変化を比較検討し、再び心身相関の疾患に陥らないように、健やかな心身状態を常に保てるよう引き続き指導していきます。

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ヨーガ療法の活動分野

様々な場面でヨーガ療法が活用されています。

企業で

社員のストレスマネジメント、生活習慣病の予防として取り入れられています。

医療、福祉の現場で

医療施設、しょうがい者や高齢者施設で、機能訓練や補完代替療法として取り入れられています。

教育現場で

心の安定や集中力や身体機能を向上させる方法として、学校などで取り入れられています。

瞑想スポーツの分野で

アスリートの体調管理やメンタルトレーニングのために活用されています。

子育ての場で

妊婦さんや親子のヨーガなど、親子の関わりを深めながら、子育てのストレスを軽減します。

健康増進として

スポーツジムやカルチャースクールでも介護予防や健康増進法として親しまれています。

この他にも、国内外の被災地支援活動や、個人様向けの指導もしています。

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日本ヨーガ療法学会

(一社)日本ヨーガ療法学会は2003年に設立されました。
2009年からは一般社団法人となり、現在医師やヨーガ教師など約2,500人の会員により、ヨーガ療法の研究と普及活動が行われています。インド・バンガロール市にあるスワミ・ヴィヴェーカナンダ・ヨーガ研究財団/大学院大学と提携しています。
また、当学会は(一社)日本統合医療学会とも連携するヨーガ団体としても活動しています。

(一社)日本ヨーガ療法学会

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